生活習慣を改善して高血圧症予防
高血圧症は代表的な生活習慣病で日本人の60歳以上の2人に1人が高血圧症と言われています。高血圧症は症状がないため、放置されやすい病気ですが、放置したままにしておくと全身の動脈の動脈硬化が進行して脳卒中、心臓病、腎不全など多くの重篤な病気を引き起こします。
高血圧症の90%は原因のない本態性高血圧症と呼ばれます。一方、10%程度は他の病気が原因となって高血圧症が発症している患者さんです。ですから高血圧症の治療を開始する前には、まず血圧の上昇する他の原因が無いかどうかをチェックしなければなりません。
収縮期血圧140mmHg以上、拡張期血圧90mmHg以上を高血圧と診断しますが、血圧は常に変動するものですから1回の血圧測定では判断せず、日時を変えて数回測定して判断します。
高血圧症の治療は先ず生活習慣の改善に努め、それでも血圧が十分に下がらない場合には薬による治療を行います。
生活習慣の改善点は食事、嗜好品、運動、日常生活のそれぞれにあります。
★生活習慣の改善点
食事
- 塩分の摂取を減らすこと
- 動物性脂肪の多い食事をひかえること
- 食物繊維を多めに摂ること
など
嗜好品
- タバコは禁煙しましょう
- アルコールは適量にしましょう
※1日日本酒1合またはビール中ビン1本程度 - コーヒーは1日2杯程度に
運動
- 脈拍が110程度の軽めの運動(早歩き程度)を1日30分以上するようにしましょう
日常生活
- ストレスはなるべく減らしてリラックスした時間を持ちましょう
- 睡眠を十分にとりましょう
- 室温は温度差を作らないように心掛けて下さい
最近では高血圧症の研究が進み予防法や治療法が確立されてきました。
高血圧症と診断されたら、医師の指示を守り血圧のコントロールを心がければ高血圧症は怖い病気ではありません。
皮膚のかゆみや乾燥対策
冬になると、手足がかゆくなったりすることが増えます。
暖房で部屋の空気が乾燥して、肌にうるおいが失われたり、戸外で冷たい空気にさらされて血の巡りが悪くなったりすることが原因で引き起こされることが多い症状です。
夜、布団に入ってしばらくすると猛烈にかゆくなってきて眠れなくなってしまった、などということもありますね。
これも、同じように、体が布団の中で温まってきて、急に血の巡りがよくなったために起こる反応です。
とても不快なものですし、かきむしってしまい赤く腫れたりしてそこから炎症を起こしてしまったりもします。 まずは、乾燥を防いで、皮膚の湿度を保つようにしてみましょう。
★手足のお手入れ
手足の皮膚の乾燥を防ぐには、保湿ローションや乳液などを使うのがよいでしょう。
水分や適度な脂分の補給が目的なので、ご自分にあった市販のものでも充分です。また、お顔は、洗顔をきちんと行った上で化粧水をたっぷりとつけ、さらに保湿クリームなどでしっかりと油分も補給し、水分を肌に閉じ込めるのも大切です。
★お部屋の湿度
部屋の乾燥も大敵です。加湿器を使うなどし、部屋の湿度が50~60%くらいを維持するように心がけてください。
室内干し用の洗剤も多くでている昨今、洗濯物を1、2枚室内で干しておくだけでもずいぶんと効果があるものです。
一昔前までは、石油ストーブの上に乗せた薬缶でお湯を沸かすなどして自然に湿度が保たれていましたがファンヒーターの普及でそういった自然な環境作りが難しくなってきていますね。
★衣服の素材
着るものにも気をつけましょう。直接肌につくものはできれば化繊や毛織物は避け綿100%のものがよいと思います。
ウールのタートルネックのセーターなどを着るときには、シルクのスカーフ等を首に巻いてからその上に着ると刺激をさけることができます。
★お風呂でのケア
お風呂も、さら湯ではなく、保湿剤の入った入浴剤などを使うと体がより温まるだけでなく風呂上りの乾燥対策にもなります。
石けんをたくさん使ってごしごしこすると、必要な皮脂までが失われてしまう可能性があります。顔や体を洗う際にはやさしく洗いましょう。
★生活習慣の注意
過度なストレスや、栄養の偏りを避けましょう。
こういったことを続けていると血流が悪くなり、必要な酸素や栄養が肌に届かなくなるためです。同じように「冷え」もよくありません。
睡眠不足もよくありません。夜10時から2時頃は、肌の細胞分裂と再生を促す成長ホルモンの分泌が一番盛んな時間帯です。
大人が10時に就寝するのはなかなか難しいですが、できるだけ夜12時前に寝る習慣をつけましょう。
★乾燥を防ぐ食事
肌や皮膚によいとされているβカロチンをおおく含む緑黄色野菜を積極的に摂ることも体のバランスを保つのにはとてもよいですね。
もちろん、美白にもつながるビタミンCを多く含む食品、また、新陳代謝を促進する働きのあるビタミンE、肌の水分を保つヒアルロン酸や、はりを保つコラーゲン、抗酸化作用のあるCoQ10など、食品では補いきれない場合にはサプリメントも活用するとよいかもしれません。
上記のようなことをしても効果がない、肌荒れがひどい、かゆみがおさまらない、というようなときはあれこれと自分で試すよりも、早めに皮膚科を受診して、かゆみの原因を突き止めてもらったり、今後の対応を相談しましょう。
正しい手洗いの仕方
新型インフルエンザの報道が連日続いています。
ワクチンの接種について、混乱も見られますが供給体制も徐々に整ってきています。
ただ、常日頃から、手洗いや、うがいを習慣化し、感染症の予防に努めることも非常に大切なことです。
咳やくしゃみのしぶきを飛ばさない、吸い込まないためにマスクの着用も効果があります。
身近にできることから感染症を積極的に予防していきましょう。
ここでは、正しい手洗いの仕方をご紹介します。
手洗いにかける時間はおよそ30秒間です。
好きな歌の1番を歌いきるくらいの時間、と思って鼻歌を歌いながら手を洗うのもよいかもしれません。
1.手を水にぬらして、石けんをまんべんなく手に広げて泡立てます。手のひらを合せて、力強くゴシゴシ洗いましょう。
2.手の甲に反対側の手のひらを重ねて、手の甲を伸ばすようにゴシゴシしましょう。
3.指先や、爪の間もしっかりと、うずを描くようにゴシゴシしましょう。
4.指と指の間をよくこすりあらいしましょう。
ゴシゴシとしごくように十分に。
5.あらい残しやすい親指は、反対側の手のひらでねじるようにしましょう。
6.最後は手首、しっかりと反対側の手で。ひじまであらうともっと効果的です。
1~6までを5秒ずつ、合計30秒かけてしっかりていねいに洗いましょう。
最後に流水できれいに石けんを流します。
★手を拭くのにも注意して!
水にぬれたままの手は、ウイルスや細菌がくっつきやすい状態になります。きちんと手をふきましょう。
手を拭くときも、共用のタオルでは、タオルそのものが感染源となってしまうことがあります。
常に清潔なものを用いるように気をつけましょう!
★どんなときに手洗いをしたらいいでしょうか?
- 食事の前
- トイレのあと
- 家に帰ってきたとき
- おむつや、嘔吐物などを処理したとき
正しい手洗いをマスターすれば、感染症の予防や、食中毒の予防に役立ちます。
みなさんもぜひ習慣づけてください。